ブロックチェーン技術が世界の”金融”を大きく変えると信じてやまないが、その理解にはインターネットの素晴らしさについて改めて述べる必要がある。「あーインターネットね、毎日ググったり、メール送ったり、大変お世話になって、、、云々」では無い。インターネットは我々の生活にとってもはや必要不可欠なインフラとなっている。
4. インターネットって?
細かい説明はググるかWikiって(新語?)欲しいが、インターネットの歴史を非常に雑にかいつまむと、
1969年 米国で、UCLA・スタンフォード研究所・UCサンタバーバラ・ユタ大学、4つの教育機関がそれぞれの施設内システムを相互接続した
1984年 日本では、村井純氏が「ファイルをテープメディアで送るのが面倒」だった為、それまで籍(席)を残していた慶應義塾大学と東京工業大学(勤務先)を接続。後に東京大学も
1990年前後~ 商用ネットワークを含め、ありとあらゆる教育機関、政府、公共機関、個人へと相互接続が広まり、インターネットが形成される
つまり、インターネットとはコンピューターやサーバーをそれぞれ世界中で繋げた結果であり、IP(インターネットプロトコル)等ある程度のプログラミング技術が土台になっているものの、ネットワークそのものに集中管理する主体は無く、世界中で利用されるに至っている。
我が家ではテレビも電話もインターネット回線を利用している。明日の天気、床屋の閉店時間、近くの本屋、そして新しい映画の評判、分からない事は全てググるが、もはやインターネットを利用する機器はスマホがPCを上回っているそうだ。ネット上には e-コマース店が存在し、大変多くの経済活動がインターネット上へ移動し、また、インターネット(の利便性)無しでは成り立たない。無意識でお世話になっているケースも多いだろう。
5. ブロックチェーンはインターネット活用をさらに加速する
「台帳」があらゆるところに存在し、我々の生活に欠かせないものである点については 「2. ”お金”とそれを管理する台帳」で触れた。金融に限らず、皆がその価値を認める形で管理する必要があるデータが台帳であり、不動産登記簿等、株主名簿、等々、我々は無数の台帳で秩序を保っている。
ブロックチェーン技術の素晴らしいところは、この台帳をインターネット上に置き、世界中から把握できる状況にし、必要に応じてデータをチェーン状に追加でき、尚且つそのデータを改竄できない、という機能性だ。
既に2千以上もの仮想通貨が存在しているが、海外では不動産管理、自動車やドローン等の自動化に向けた個体識別、そして国連による難民プロジェクトや開発事業等々、非金融の分野でも幅広く利用されている。インターネットが世界へデータ通信のネットワークとウェアハウス(倉庫)を提供したが、データの安全なラベリング(識別)手法を提供しはじめたのがブロックチェーンだ。生活や経済活動の効率化が加速し、もっと「便利」になる。
すこし脱線したが、次章は仮想通貨やブロックチェーンが起こしている革命について、あまりに語られない事実にフォーカスしたい。