世界規模のIT企業として成長を続けるグーグルだが、僅か創業20年で10万人以上の従業員を抱え、組織運営の改善は常に重要な課題に挙げられている。2008年からは、最も高い実績を挙げているマネージャーを分析・調査する Project Oxygen を立ち上げ、10年以上に渡って「素晴らしいマネージャー」を増やす研修プログラムを実施している。グーグルが調査した “Top 10 behaviors of highest-performing managers”(素晴らしい実績を挙げているマネージャーの資質トップ10)を紹介したい。企業に限らずどんな組織でも、リーダーやまとめ役としてもキーとなる資質である。
(重要性の高さ順)
1.良き指導者である
’Is a good coach’
従業員がどう業務をするべきか効果的に指導・助言し、建設的なフィードバックを提供する
2. チームに対して権限委譲し、無駄に細部まで管理しない
’Empowers team and does not micromanage’
無駄に細部まで管理してはいけないので、先述の ‘指導’ は繊細なバランス感覚を必要としている
助言やフィードバックは従業員にとって大変効果的かもしれないが、現場の判断や業務への妨げになってはいけない
3. 従業員やチームの成功と幸せを考え、その環境を実現する
‘Creates an inclusive team environment, showing concern for success and well-being’
従業員の仕事での成功や幸せに積極的に関わる
4. 生産性高く、成果重視である
‘Is productive and results-oriented’
従業員に明確な目標設定をする事で、マネージャー自身も継続的に結果を出せる
5. コミュニケーションが上手く、聞き上手で、情報提供も上手
‘Is a good communicator – listens and shares information’
どんなポジションであってもコミュニケーションは重要
6. 業務の結果について話し、キャリア形成をサポートする
’Supports career development and discusses performance’
従業員の成長と将来の成功にコミットする
7. 明確なビジョンや戦略をチームに提供している
’Has a clear vision/strategy for the team’
明確な目標と、そこまでの道筋を明示していることで初めてチームは効率的に結果を出せる
8. チームを助言するべく重要な能力や知識を有している
‘Has key technical skills to help advise the team’
従業員を指導・助言する上で特定能力・知識が必要
9. 組織全体での連携をする
‘Collaborates access the organization’
他の部署やその従業員と連携して業務に取り組むのは必要不可欠
10. 決断力を持っている
‘Is a strong decision maker’
重要な内容でも、従業員の時間を無駄にする事なく決断する能力